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2026.06.01

【トレ食株式会社】2026年5月の活動報告

はじめに

 近年、原油価格や為替変動の影響に加え、環境負荷低減への要求の高まりから、石油由来原料だけに依存しない素材への関心が高まっています。

また、企業にはサプライチェーン全体でのCO₂排出量の開示が求められるようになり、原材料の選定基準も大きく変化しています。

こうした中、国内で安定的に発生する未利用資源を活用した当社の取り組みは、単なる環境配慮素材を超え、「安定供給」「コスト」「品質」を高い次元で両立できる新たな選択肢として、多くの業界から大きな注目を集めています。

 

活動のハイライト

・未利用資源が、取引の入口になる時代へ

  石油由来の樹脂は、原油や為替の動き次第で価格が大きく揺れ、不安定になりがちです。

さらに、サプライチェーン全体でCO₂排出量(Scope3対応)を開示する流れが広がり、「どんな原材料を選ぶか」ということが取引先から選ばれるかどうかを左右し始めました。

当社が扱うもみ殻由来の素材は、国内産で安定して調達することができるため、新しい原料の選択肢として、海外依存からの脱却やと経営のリスクヘッジを目指す多くの企業から問い合わせをいただいており、具体的な採用に向けた検討が急速に広がっています。

 

・もみ殻は使えないという常識を技術で覆す

 国内では毎年およそ150万トンのもみ殻が発生していますが、その多くは活用されないまま焼却処分され、農家や自治体にとって処理コストのかかる「厄介者」とされてきました。

もみ殻がプラスチックの代替素材として長らく敬遠されてきた最大の理由は、含まれるシリカ(ガラス質)が精密な成型機械の金型を摩耗させてしまい、大きな損害を与えるとして、商業ベースの量産に乗せられない点にありました。

当社はこの課題に対し、もみ殻を水熱処理することで、灰分やシリカの含有量を調整しながら高純度のセルロースを抽出する独自技術を確立し、特許を取得いたしました。

金型を傷めることなく量産できる国産バイオマス素材として、「もみ殻は使えない」という長年の常識を覆しています。

 さらに、パウダーの粒の大きさを微細に整え、樹脂の中にムラなく溶け込むよう設計することで、成形時の流れの良さを保ちながらもみ殻の配合を増やすことが可能となりました。

また、工業用途で重視される曲げに対する強度は従来比で最大約4割アップを達成するなど、環境にやさしいだけでなく、現実的な使用にも耐えうる耐久性を同時に実現しています。水を吸いにくく湿度の変化にも強いため、食器や農業資材、屋外で使う製品まで、幅広い用途に対応できます。

こうした技術の積み重ねにより、長年「厄介者」とされてきたもみ殻は、地域で循環する価値ある資源へと生まれ変わろうとしています。

 

当社のもみ殻パウダー

 

 

・食卓から工場まで、広がり続ける活躍の場

 もみ殻の使いみちは、今となっては一つの業界にとどまりません。

外食産業では、先月導入を開始した外食チェーンでの現場評価を製品づくりに活かすとともに、農業現場においては、100%生分解性クリップ紐の他、自然に還る育苗トレーなどの実用化開発が着実に前進しています。

さらに、自動車の内装材や家電部品などの工業分野でも、もみ殻素材の耐久性や強度などの物性が評価され、大手製造業との連携による素材提案が進行するなど、新たな業界での実用化に向けた可能性が大きく広がってきました。

ひとつの未利用資源が、生活のあらゆる場面で当たり前に活用される未来が、確かな現実として動き始めています。

 

今後に向けて

 5月までに実証してきた独自の技術基盤と、外食・農業・工業へと広がる多様な実用化実績を武器に、6月以降も未利用資源に新しい役割を与え、社会に不可欠な資源循環の仕組みとしての地位を確立すべく、スピード感を持って事業を推進してまいります。

 

おわりに

 私たちが目指しているのは、単に素材を販売することではありません。

農家の皆さまが大切に育てたお米から生まれるもみ殻を、新たな資源として活用し、製品として社会へ届け、その価値を再び地域へ還元する――。

生産者、メーカー、利用者、そして地域をつなぐ資源循環の輪を広げ、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。

 

◆会社概要・お問い合わせ

会社名:トレ食株式会社
所在地:〒975-0014 福島県南相馬市原町区西町3丁目461−1
設立:2018年6月
代表取締役:沖村 智
事業内容:セルロースに関する受託研究及び原料供給

コーポレートサイト:https://syokulabo.jp/

お問い合わせ先:pr@syokulabo.jp

【トレ食株式会社】2026年5月の活動報告